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騒音問題における役所と公害審査会の活用

騒音問題で裁判を起こすのは個人にとっては非常に大変

騒音問題の代表的な解決方法として、裁判所に提訴し、その程度が不法行為として認めさせ、損害賠償請求と発生源の撤去や原因となっている行為の差し止めや防音装置の設置などの手段があります。しかし、弁護士費用もかかりますし、日本の訴訟は、論証主義・弁論主義が原則となってるので、裁判所に対して被害の原因を具体的に客観的に示す必要があります。当然、被害の根拠も示す必要があります。これは、当然のようでありますが、一般人にとっては、とても困難な場合が多いです。例えば、被害によって、「難聴になった。」、「血圧が上がって、持病の心臓病を悪化させた。」という主張を証明することは、なかなか難しい問題なのです。医師による診断書を証拠であるとする人もいますが、それは、医師という専門家による「その人は、病気である」という証明にはなりますが、被害からの因果関係を証明するには足りません。加えて、騒音の測定が必要となってきます。おそらく多くのご家庭に測定器をお持ちでないと思いますし、被害を具体的に示すには、専門的な知識も必要となってきます。

市区町村・役所が助けてくれるかもしれない

騒音問題が生じた場合の相談先として最も一般的なのは市区町村・役場です。市区町村の「環境」と言葉のつく部署に電話して、相談してみましょう。窓口がわからなければ、市区町村の代表電話番号に電話して、取り次いでもらうと簡単に窓口がわかります。
このときに注意しておかなければならないのは、どのような被害を被ってるのか、具体的に伝える必要があります。工場・自動車・犬・ピアノ・子供の声など。これらを「発生源」と呼びますが、可能な限り具体的に伝える必要があります。「なんだか近所がうるさい」だけでは、役所も動いてくれないでしょう。具体的に発生源がわかれば、市区町村の担当者は、法律・条令・規則に基づき解決方法を考え、実際に程度を測定しに訪れてくれるかもしれません。その後、対応案を考え、場合によっては、発生源に注意・指導することもあります。
しかし、被害を訴えても役所は、規制する根拠がなければ、具体的な対応を取るのが困難な場合があります。このように規制値を超えていなければ、発生源に対して注意してもそれは、「道徳やマナーを守りましょう」程度で、強制力がありません。

公害審査会に相談する

市区町村の窓口以外には「公害審査会」があります。騒音は、典型7公害でありますから、都道府県の「公害審査会」の調停を申請することができます。これまでお話してきたように証明したり、被害の程度を証明したり、発生源に是正させることは、一般人には難しいのですが、都道府県の「公害審査会」という委員が会議を招集し、発生源の当事者と被害者を訴える者との話し合いによる解決を検討する委員会があります。このような会議(正式には、公害紛争処理法上の調停期日)に参加して解決に導く手段があります。繰り返すようですが、これらは、公害審査会における当事者同士の話し合いによる解決であるので、測定などは、都道府県が行いますし、規制法律を下回る苦情であっても対応してもらえます。手数料も数千円です。騒音問題に直面しており、予算が限られている場合は一度、都道府県の公害審査会に問い合わせてみるのも良い方法かと思います。


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