高周波音(超音波)やモスキート音の測定調査

近年電子機器や装置、あるいは嫌がらせなどによって高周波音、モスキート音に関する問題を抱えている方からの測定調査の相談が少なくありません。このページでは高周波音に関する情報を説明しています。

超音波・高周波音とは何か

一般的に人間の可聴範囲(可聴域)は20Hzから20,000Hzまでと言われています。この可聴域をこえる周波数の音、つまり20kHz(=20,000Hz)を超える音が一般に超音波と呼ばれています。ただ、可聴域を超えているからといって絶対に聞こえないわけではありません。人によっては聞こえる人もいますし、また十分に音圧レベルが高ければ(音量が大きければ)超音波であっても多くの人が聞くことが可能です。

一方で「高周波音」に明確な定義はありませんが、可聴域の中でも周波数が高いおおむね15kHzから20kHz程度の音が高周波音と呼ばれています。聞こえ方としては「ピー」「キーン」「プーン」等、電子機器類や機械が発生させる電子音のように聞こえます。

人の周波数別可聴域と高周波音

高周波域(15kHz~20kHz)における音は「人(年齢)によって聞こえ方が異なる」という特徴があります。下記のグラフは年齢と周波数ごとの音の聞こえ方を表しているものです。30代では周波数が上がってもほとんど聞こえにくくはなりませんが、年齢を追うごとに聞こえにくくなっていきます。一般的に40代では15kHz、50代では12kHz以上の高周波音はほとんど聞こえないと言われています。ただし、個人差があるため40代以上の人が全て高周波音を聞きとれないという訳ではありません(当社では過去に80代の方から高周波音の測定依頼があり、実際に有意差のある高周波音を測定したケースがございます)。

年齢別周波数別可聴域

モスキート音とその発生装置

上記の様な高周波音の人による音の聞こえ方の違いを利用した装置に「モスキート音の発生装置」があります。ちなみにモスキートとは蚊という意味で、蚊が飛ぶ時の様な高い音というのがモスキート音の名前の由縁です。モスキート音発生装置はおおむね15kHz~18kHzの高周波を発生させる装置であり、「およそ若者にしか聞こえない」という高周波音の特徴を活かして若者が公園やビル、コンビニエンスストア前などに「たまる」「たむろする」ことを防ぐために開発されました。原理としては、若者にたむろしてほしくない場所にこの装置を設置して「ずっと蚊が鳴いているような不快な音」を大音量(100dB前後)で聞かせストレスを感じさせることで、その場所を離れたくさせる訳です。ちなみに「ねずみ避け」とモスキート音発生装置の原理は同じで、ねずみ避け用の超音波発生装置が発生させる音の周波数は一般的なモスキート音発生装置より高め(20kHz以上)に設定されています。いずれの装置も、ビルなどの入り口でご覧になられたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

モスキート音発生装置

高周波音・モスキート音による健康被害

高周波音やモスキート音は人によって感じ方が異なり、一部の人にとっては非常に不快な音として検知されます。その結果ストレス・イライラや不安、頭痛や不眠、その他不定愁訴など様々な症状を訴える方々が少なくありません。高周波音・モスキート音の人体に与える悪影響に関する研究はまだ十分になされているとは言えませんが、このような症状が一定期間以上続くことによって、さらなる二次的な疾病につながる恐れもあるようです。
多くの人は高周波音やモスキート音を調査・測定し、定量的に明らかにする手段を持っていないため、周りの人が高周波音やモスキート音を感じない体質の場合、相談してもわかってもらえず、自分ひとりで悩んでいる人も少なくありません。

高周波音やモスキート音が嫌がらせに使われることも

高周波音の上記の様な特徴により、モスキート音発生装置が「いやがらせ」に使われる事例もあるようです。近隣の住民から一日中、あるいは夜間に高周波音を照射され、不眠や不定愁訴に悩まれている方が少なくありません。

計測によって事実を明らかにする

高周波音の問題を解決するためには初めに調査を行い事実を明らかにすることが必要不可欠です。高周波音は人によって感じ方の異なる音であり、「自分には聞こえる(感じる)」と口で訴えても、解決の糸口はつかめません。音の発生を定量的に測定することが出来る計測機器によって「どの程度の周波数の高周波音が、どの程度の大きさで発生しているのか」を調査し明らかにすることが解決への近道です。

高周波音の調査測定なら日本騒音調査にお任せください

当社では普通騒音(31.5Hz~8kHzの音)や低周波音(1~100Hzの音)の測定・調査だけでなく、高周波音(15kHz~20kHzの音)の測定・調査サービスにも対応しております。高周波音の測定をご検討の際はどうぞお気軽にご相談ください。

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