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その引っ越し先は大丈夫?電磁波的観点から見たより良い引っ越し先の見つけ方

その引っ越し先は大丈夫?電磁波的観点から見たより良い引っ越し先の見つけ方

近年、当社では電磁波過敏症の方、または電磁波の影響を受けていると考えられる方から多くのお問い合わせをいただいております。また、それらのお客様には現在お住まいの場所からのお引越しを考えられている、という方が少なくありません。そして、そういったお客様には「そもそも実際に電磁波の被害を受けているのか疑問に感じている」「次に引っ越す場所でも同様の被害を受けるかもしれない」とご不安な方が非常に多くいらっしゃいます。このページでは、電磁波にご不安を感じている方のため、電磁波が発生する仕組みや影響、対策、引っ越し先の選び方などについて紹介・説明しています。

私たちの身の周りで電磁波(電磁界)が発生する仕組み


私たちの身の周りにある電力を使用する機器に電源を入れると電圧がかかり、機器の中にある導線に電流が流れます。このとき、導線の周りに電界と磁界が発生します。次に、流れる電流の向きが交互に変わると導線周りの磁界の強さが変わり、交互に新たな電界と磁界が発生し続けます。この交互に発生する電界と磁界が空間を伝わっていく波が一般に電磁波と呼ばれています。
※導線:金属線などの導体(電流を通しやすい物質)を線状にしたもの
※電界:帯電した(電気を帯びた)物体の周りに存在する電圧のかかった空間
※磁界:帯電した(電気を帯びた)物体の周りに存在する磁力がはたらく空間

過剰な電磁波が身体に及ぼす影響とは


つまり、電磁波は電力を使用する機器の周りに発生します。発生する電磁波が弱い場合は特に問題ありませんが、非常に強い(過剰な)電磁波が発生している場合、めまいや頭痛、呼吸困難などの症状が出ることもあるようです。なお、これらの症状の詳細は以下のページにまとめてありますので、是非ご覧ください。
関連コンテンツ:電磁波測定調査:https://www.skklab.com/2432-2

身の周りにある電磁波を発生させるもの


では、生活に関わる電気機器類では具体的にどのような機械が過剰な電磁波を発生させるのでしょうか。上記関連コンテンツのページにも多少の例がありますが、特に強い電磁波を発生させる可能性がある機械は以下の通りです。
・ドライヤー
・電気シェーバー
・IH調理器
・電子レンジ
・電気炊飯器
・エアコン
・掃除機
・電気こたつ
・ホットカーペット
・電気毛布
・蛍光灯
・電話機
・洗濯機
・冷蔵庫

また、上記以外、直接生活に関わるとは限りませんが、以下の機器類も過剰な電磁波を発生させる可能性があります。
・パソコン(デスクトップ型、ノート型含む)
・家庭用ゲーム機

※上記は単に「過剰な電磁波を発生させる可能性がある機械類」を列挙したものであり、ご家庭にある上記全ての機械類が必ず過剰な電磁波を発生させるとは限りません(それぞれの製品の仕様によります)。

家庭用電気機器類による電磁波への対策


上記のように生活に関わる機器類には電磁波を発生させるものが多くありますが、その対策方法も勿論あります。例えば、IH調理器や冷蔵庫、電気こたつなどの大型の家電にはアースが付属されているものが多く、コンセントからアースをとることで周囲の電界や磁界、つまり電磁波の過剰な発生を抑え、その影響を小さくすることができます。また、小型の家電の多くは電源にコンセントをつないで使用するものですが、使用しないときは電源からコンセントを抜いて不必要に電流が流れない状態を保てば電磁波の影響を抑えることができるでしょう。

対策は基本的にご家庭内に限られる


ただし、上記の対策はあくまでご自身の身の周り、特にご家庭内についてのみ有効です。当然のことながら、近隣のご家庭の家電について対策を行うことはできません(近隣のご家庭との関係にもよりますが)。また、集合住宅では壁を1枚隔てて非常に多くの家電に囲まれているため、ご家庭内に対策を施したとしても周囲のお宅にある家電による電磁波によって被害を受けるリスクは避けることができません。加えて、被害を訴えるとしても、周囲のどの家に対して行えばよいか、といった問題もあります。

根本的な解決方法は


上記までを総じて、つまるところ電磁波による被害のリスクは現代社会に生きる私たちには避けようがないものと言えます(機械を使った生活を営む以上、避けようがありません)。ただ、根本的な解決方法はありませんが、一方で電磁波被害のリスクをなるべく抑える方法は存在します。それは「引っ越し」です。例えば、極端な例になりますが、人里離れた山の中に住み替え電気を使わず自給自足の生活を送れば科学的な電磁波の影響を概ね皆無にすることができます。勿論、これは極端な例ですので、実際に住み替える場合には「周囲に住宅が少ない地域」を選び、なお且つ「ご自身の持つ電気機器類に対策を行う」ことで電磁波の影響を比較的抑えつつ生活することができます。つまり電磁波の影響を受けている方、また、過敏症の方にとって症状を改善するには引っ越しが非常に有効といえます。特に戸建で周囲に電気的な影響が少ない(送電線が少ないような)場所が理想的と言えるでしょう。

電磁波(電磁界)には規制がある


電磁波は値を調べることもできますし、規制値も定められているため、電磁波過敏症の方や電磁波の被害を受けている方が引っ越し先を探される場合は「なるべく規制値を大きく下回るような場所」を選ぶことが重要です。また、現在お住まいのお宅内にどの程度電磁波の影響があるかを調べることも解決の一助になる可能性があります(周囲の方のご協力が得られるかもしれません)。なお、規制値については下記のページにまとめてありますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。
関連コンテンツ:電界、磁界、電磁波とは何か、また、それらの規制値や許容値について:https://www.skklab.com/archives/7816

現環境や引っ越し先の電磁波環境を調べるには


電界、磁界、電磁波の値を確認するためには専用の測定器による測定が必要です。ただ、専用の測定器は操作が難解な場合もありますし、データの分析やとりまとめは一般に容易なものではありません。当社では、お申込みいただければ各種データを測定しご希望の数値を分析・報告差し上げるサービスを提供しておりますので、電界・磁界・電磁波などの測定や報告をご希望の際はお気軽にお問い合わせください(>>お問い合わせはこちらから)。

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