このページの目次
- 1 チェック1:Googleマップで「音の発生源」を洗い出す
- 2 チェック2:建物の「構造」と「間取り」を確認する
- 3 チェック3:「マンション名+騒音」で口コミを検索する
- 4 チェック4:内見は「休日の12時前後」か「19時以降」に行く
- 5 チェック5:部屋の真ん中で「5分間の静寂」を体験する
- 6 チェック6:壁を叩いて「遮音性」を確かめる
- 7 チェック7:窓が「二重サッシ」か確認する
- 8 チェック8:換気口・給気口からの音の侵入を確認する
- 9 チェック9:共用部の「管理状態」で住民のモラルを読む
- 10 チェック10:「騒音トラブルの履歴」を確認する
- 11 チェック11:管理規約の「音に関するルール」を確認する
- 12 セルフチェックの限界と、専門家による診断が必要な理由
買ってはいけないマンションを選ばないために
「静かな環境を求めて引っ越したのに、上の階の足音がうるさくて眠れない…」 「隣の部屋からの生活音が気になって、自宅でくつろげない…」 マンション選びで最も後悔する原因の一つが、「騒音問題」です。どんなに立地や間取りが気に入っても、騒音があればその生活は台無しになってしまい ます。 この「何が当たるか分からない」状況は、しばしば「隣人ガチャ」とも呼ばれます。
しかし実際には、入居前のリサーチと内見の仕方次第で、騒音リスクは提言することが可能です。この記事では、一般の方でも実践できる11のチェックリストを「事前調査→内見→契約前」の3ステップで解説します。
なお、当社では個人では実施することが難しい、専門的な騒音リスク診断を無料で提供しています。お住まい探しの際にはお気軽にご相談ください。>>お問い合わせはこちらから
ステップ1【事前調査編】物件を見に行く前に確認すべき3つのこと
内見前のデスクリサーチだけで、多くのリスクを事前に除外できます。スマートフォン一つでできる作業です。
チェック1:Googleマップで「音の発生源」を洗い出す
なぜ重要か:騒音の多くは建物の「外」から来ます。内見では気づきにくい周辺環境のリスクを、地図で先に把握しておきましょう。
確認すべき施設・環境の例:
- 交通騒音:幹線道路、高速道路、線路(踏切含む)
- 施設騒音:工場、学校、保育園、公園、スーパー、居酒屋・飲食店
- 緊急車両:病院、消防署
活用のコツ:Googleストリートビューも必ず使いましょう。建物の目の前にバス停やゴミ収集場所がある、といった地図だけでは見えない騒音リスクが見つかることがあります。
専門家の視点:プロの調査では、物件周辺の「用途地域」も確認します。工業地域や商業地域に近いほど、将来的な騒音リスクも高まります。
チェック2:建物の「構造」と「間取り」を確認する
なぜ重要か:どれだけ隣人の生活音が気になるかは、建物の構造と間取りでほぼ決まります。
構造で選ぶ遮音性の目安:
- ◎ RC造(鉄筋コンクリート造)・SRC造:コンクリートが音を遮断。集合住宅として最も遮音性が高い
- △ 鉄骨造・木造:音が伝わりやすく、隣・上下階の生活音が気になりやすい
間取りで気をつけるポイント:
- 自分の寝室が、隣の部屋のリビングや水回り(トイレ・浴室・キッチン)に隣接していないか
- エレベーター、階段、ゴミ置き場に隣接した部屋は騒音リスクが高い
専門家の視点:プロの調査では、スラブ(床コンクリート)の厚みや遮音等級も確認します。RC造でも、スラブが薄ければ上階の足音は十分に伝わります。
チェック3:「マンション名+騒音」で口コミを検索する
なぜ重要か:過去のトラブルは、住んだ人しか知らない情報です。
「マンションノート」などの口コミサイトや、Google検索で 「(物件名) 騒音」「(物件名) 評判」 と検索してみましょう。規模の大きなマンションほど、過去の住民による書き込みが見つかりやすいです。
専門家の視点:プロの調査では、実際の住人への聞き込み調査も実施します。
ステップ2【内見編】現地で五感をフル活用する6つのチェックポイント
内見は、騒音リスクを”体感”できる最大のチャンスです。部屋の広さや日当たりだけでなく、**「音を聴く」**ことに意識を向けてください。
チェック4:内見は「休日の12時前後」か「19時以降」に行く
なぜ重要か:休日の午前中や平日の昼間は、実際の生活騒音が少ない時間帯です。「静かだった」という印象が、入居後に覆ることがあります。
休日の11〜13時は住民が在宅して家事・料理・洗濯などを行う時間帯で、日常的な生活音が確認しやすい時間です。また平日・休日を問わず19時以降は多くの住民が帰宅・夕食・入浴を済ませており、足音・話し声・水音などの生活音が最も聴こえやすいゴールデンタイムです。ただし人気物件の場合やオーナーの意向で断られる場合も少なくありません。実施する場合は、これさえ問題なければ即契約する前提を伝えるなど工夫が必要です。
チェック5:部屋の真ん中で「5分間の静寂」を体験する
なぜ重要か:実際に”黙って聴く”だけで、多くの騒音リスクが浮かび上がります。
担当者にお願いして、エアコン・照明などをすべて切った状態で、部屋の中央に立ち目を閉じてみてください。
- 窓を閉めた状態で、外の車・電車の音はどの程度聞こえるか?
- 上下・左右の部屋から、話し声や物音はしないか?
- 何となく「ブーン」という低い音が続いていないか?
注意点:耳で聴こえる音だけがすべてではありません。「低周波音」は可聴域以下の音で、耳では感知しにくいにもかかわらず、頭痛・不眠・倦怠感などの健康被害を引き起こすことがあります。セルフチェックには限界があります。
専門家の視点:プロの調査では、専用の騒音計を用いた長時間・定点測定を行い、低周波音も含めて数値化します。
チェック6:壁を叩いて「遮音性」を確かめる
なぜ重要か:壁の素材は見た目では判断できません。簡易テストで遮音性の目安を確認できます。
隣室との境の壁を、指でコンコンと軽く叩いてみてください。
- 「ゴンゴン」と詰まった低い音 → ◎ コンクリート壁(遮音性が高い)
- 「コンコン」と響く軽い音 → △ 石膏ボード壁(遮音性が低い)
あわせて、部屋の中で手を叩いてみましょう。反響がしっかり感じられる部屋は密閉度が高く、騒音が侵入しにくい傾向があります。
専門家の視点:正確な壁構造は設計図面で確認します。見た目がRC造でも、内側に石膏ボードが重ねられている場合があります。
チェック7:窓が「二重サッシ」か確認する
なぜ重要か:外部からの騒音が最も侵入しやすいのは、窓です。
「二重サッシ」や「ペアガラス(複層ガラス)」が採用されているかを必ず確認してください。特に幹線道路沿い・線路沿いの物件では、窓の遮音性能が生活の質を大きく左右します。
専門家の視点:プロの調査では、窓の遮音等級(T値)まで確認します。
チェック8:換気口・給気口からの音の侵入を確認する
なぜ重要か:意外に見落とされがちですが、壁に設置された24時間換気の給気口は、外部の音の侵入経路になります。
給気口に手や耳を近づけて、どの程度外の音が伝わってくるかを確認しましょう。交通量の多い道路沿いでは、ここから騒音が入り込むことがあります。
チェック9:共用部の「管理状態」で住民のモラルを読む
なぜ重要か:共用部の状態は、そのマンションの住民全体のモラルと管理会社の対応力を映す鏡です。
- エントランス・廊下・ゴミ置き場が清潔に保たれているか
- 掲示板に「騒音にご注意ください」などの貼り紙が長期間貼られたままになっていないか
貼り紙が古ければ、過去または現在進行形の騒音トラブルがある可能性を示しています。
ステップ3【契約前編】担当者に確認すべき2つの質問
内見が終わり、契約直前。この段階でも確認すべき重要ポイントが2つあります。
チェック10:「騒音トラブルの履歴」を確認する
なぜ重要か:担当者には、把握している重要な事実を隠して契約させることはできない(告知義務)という法的な制約があります。
「過去にこの部屋・両隣・上下階で、騒音に関する苦情やトラブルはありましたか?」と、メール等の記録に残る形で質問しましょう。
あわせて、隣人・上階の居住者についても可能な範囲で確認を。
- 「お隣や上階にはどのような家族構成の方がお住まいですか?」
詳細は教えてもらえないことも多いですが、小さなお子さんのいる家庭なのか、一人暮らしなのかといったヒントが得られるだけで、リスク判断の材料になります。
専門家の視点:プロの調査では、管理会社・管理人・近隣住民への聞き込みも実施します。
チェック11:管理規約の「音に関するルール」を確認する
なぜ重要か:入居後に「ペット可」「楽器演奏可」の物件だと知って驚くケースがあります。
契約前に管理規約で以下を確認してください。
- ペットの飼育ルール(特に鳴き声への対応)
- 楽器演奏の可否・許可されている場合の時間帯
- 騒音トラブル発生時の管理会社の対応方針
セルフチェックの限界と、専門家による診断が必要な理由
ここまで紹介した11のチェックリストを実践するだけで、騒音リスクを大幅に絞り込むことができます。
それでも、こんな不安は残るはずです。
- 「内見のときたまたま静かだっただけかもしれない」
- 「過去にこの物件で騒音問題は発生していないのだろうか」
- もっと騒音リスクを下げるためにはどうすれば良いのか
こうした不安を、専門的な調査・分析で解消するのが、私たちの「入居前騒音リスク診断サービス」です。当社パートナー会社を介して物件契約をご成約いただければ調査料金は無料です。
具体的な調査内容(調査内容は物件や案件によって変化します)
- 現地での精密測定:専門の騒音計で、ごとの環境騒音や室内騒音を調査
- 文献調査:建物の設計図書や管理規約、契約書などから騒音リスクを調査
- 図面からのリスク分析:構造図・間取り図から、音の伝わりやすさを分析
- 聞き込み調査:管理会社・管理人・近隣住民への取材で潜在リスクを把握
- 総合リスク評価レポート:すべての結果をまとめ、分かりやすいレポートとして提出
「この物件に決めて、本当に後悔しないだろうか?」その最後の不安を、解消するお手伝いをいたします。まずはお気軽にご相談ください。相談は無料です。

【著者情報/略歴】2014年より日本騒音調査カスタマーサービス部門、HP記事担当。年間1,000件を超える騒音関連のお問い合わせに、日々対応させていただいています。当HPでは、騒音に関してお客様から、よくいただくご質問とその回答を一般化して紹介したり、当社の研究成果や学会(日本騒音制御工学会等)に寄稿した技術論文記事をかみ砕いて説明させていただいたり、はたまた騒音関連のニュースを解説させていただいたりしています。
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