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マンションなどの集合住宅に入居された後に、騒音問題が発覚すると、被害は甚大です。賃貸でしたらまだ引っ越すことも可能かもしれませんが、分譲ですと引っ越すことは容易ではなく、それだけ慎重に選ばなくてはなりません。
集合住宅を検討する際に遮音性能や防音性能などのカタログスペック等は参考にはなりますが、これだけではリスクを回避するには不十分です。本記事ではマンションに入居してから騒音に悩まないための騒音問題回避チェック項目を紹介いたします。
1.マンションの掲示板を確認する
最も簡単なチェック方法です。マンションエントランスにある掲示板に騒音に関する張り紙が掲示されていないかをチェックします。なにがしか騒音に関する掲示がされている場合、少なくとも騒音に関する苦情が過去にあったことを示唆しています。
2.騒音問題の発生の有無を管理会社/入居者にヒアリング
「最近このマンションで騒音問題は発生したか」とストレートに聞きます。
通常売買前に管理会社に連絡は難しいと思いますので、売買仲介会社を通してヒアリングすることになります。
さらに、(当然ですが)入居者に知り合いが入れば知り合いに聞きましょう。また、知り合いがいない場合においてもマンション出入りする人に話を伺う方もいらっしゃるようです。
3.騒音問題が発生した場合の管理会社(管理人)の対応についてヒアリング
過去に騒音問題が発生していなかったとしても「仮に問題が発生した場合はどのように対応することになっているか」を聞きます。
管理組合にて規定を定めていることもありますので、これも確認すると良いでしょう。
マンションなどの集合住宅において騒音問題が発生した際に、通常一番初めに相談するのは管理会社や管理人さんだと思います。管理人さんを通じて騒音発生主に対して注意をしてもらうことが多いようです。
管理会社を通じて注意をしてもらっても解決しないことが多いのが、騒音問題の厄介ななところですが、「そもそも、管理会社が問題解決に積極的でない場合」も少なくありません。
騒音の相談をしても「当事者同士で解決してください」「管理人からは注意することができません」と言われることも少なくないようです。UR賃貸の物件の場合、「部屋の騒音は一切関知しない」、「騒音トラブルは全て自己責任」と入居前に説明がある場合もあるそうです。
4.対象の部屋の隣および上下階の入居状況の確認
騒音問題が激しい場合、騒音発生源の近隣の部屋は既に退室していることも少なくありません。
隣の隣の部屋や、隣の部屋の上下階などの入居状況を確認することは騒音発生を類推する助けになります。
5.室内騒音レベルの事前調査
購入を検討している部屋の中に騒音計を設置し、事前に一定期間測定する方法です。
実際の部屋の騒音値を測定しますので、確実なデータが手に入ります。
お金はかかりますが、最も確実な確認方法かと思います。
【著者情報/略歴】2014年より日本騒音調査カスタマーサービス部門、HP記事担当。年間1,000件を超える騒音関連のお問い合わせに、日々対応させていただいています。当HPでは、騒音に関してお客様から、よくいただくご質問とその回答を一般化して紹介したり、当社の研究成果や学会(日本騒音制御工学会等)に寄稿した技術論文記事をかみ砕いて説明させていただいたり、はたまた騒音関連のニュースを解説させていただいたりしています。
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