大工仕事の騒音注意に逆切れ、刺殺
発生年
2011年
トラブルの原因となった騒音
堺市中区
地域
大工仕事の音
住宅種別
一戸建て
加害者
騒音加害者 無職男性(43)
被害者
騒音被害者 女性(45)と40代男性
事件概要
5日午後4時20分ごろ、堺市中区福田の路上で、近所の女性から「男女2人が血を流して倒れている」と119番通報があった。堺市消防局によると、現場近くに住む大塚圭子さん(45)と40代とみられる男性が胸などを刺され倒れており、ともに搬送先の病院で死亡した。大阪府警は大塚さんの隣に住む無職、大芦(おおあし)明容疑者(43)を殺人未遂の疑いで緊急逮捕。同容疑者は「騒音トラブルになり刺した」と認めており、府警は殺人容疑に切り替えて調べている。
西堺署によると、大芦容疑者は家族の大工仕事を普段から手伝っており、この日も午後2時ごろ、裏庭で電動かんなで作業。大塚さんの同居人とみられる男性から騒音で注意された。
同容疑者は約2時間後、隣家の大きなドアの音を聞き、再び苦情を言いに来ると考えて激高。自宅台所から出刃包丁(刃渡り18・7センチ)を持ち出し、隣家の前で男性を刺した後、近くにいて悲鳴を上げた大塚さんも刺して逃げた。包丁は現場に落ちていた。
大芦容疑者は知人の説得を受け、現場から約800メートルのコンビニ店の駐車場から「隣に住む男女を刺してしまった」と110番通報。「以前から男性に騒音で苦情を言われていた。また苦情を言われたので腹が立ち、生かしておけないと思った」と供述している。
現場は、南海高野線北野田駅から西約2キロの住宅街。
付近の住民によると、大塚さんらは最近引っ越してきたばかり。自宅付近で無断駐車する車にクラクションを鳴らすなどし、トラブルになることもあった。また、大芦容疑者の知人も近くに路上駐車することがあり、大塚さんらが自宅前に駐車禁止の張り紙をしていたという。
近くの60代女性は「2人は今年夏ごろから犬を飼い始め、週末に仲良く散歩していたのに」と驚いた様子。別の60代男性も「こんな静かな所で事件が起きるなんて信じられない」と話した。