建設・建築現場における作業騒音の測定及び等価騒音レベル・時間率騒音レベルの分析

1.報告概要

○○○○様のご依頼による騒音の測定が行われ、測定によって得られた騒音値の解析を行なった。

2.測定条件

2-1.測定日時
○○○○日~○○○○日

3.測定機器と設定

・普通騒音計
周波数重み特性:A特性
時間重み特性:FAST
サンプリングレート:1sec

4.測定結果

以下に測定された各期間における音圧のグラフを示した。また、各期間の等価騒音レベル、瞬時値最大値とそのデータが得られた時刻、5%時間率騒音レベル(L5)、50%時間率騒音レベル(L50)、95%時間率騒音レベル(L95)を示した。尚、以下4-1~4-5の「昼間」とは、用途地域における昼間の期間のことを表している。

4-1.○○○○日昼間の測定結果
(9:43:00から11:10:00まで)

図:音圧レベル(dB)の経時変化

・この期間の瞬時値最大値は11:07:38に記録された78.4dBであった。
・この期間の等価騒音レベルは59.2dBであった。
・この期間の5%時間率騒音レベル(L5)は65.5dBであった。
・この期間の50%時間率騒音レベル(L50)は53.9dBであった。
・この期間の95%時間率騒音レベル(L95)は47.2dBであった。

4-2.○○○○日昼間の測定結果
(11:30:00から16:44:27まで)

図:音圧レベル(dB)の経時変化

・この期間の瞬時値最大値は13:15:15に記録された99.9dBであった。
・この期間の等価騒音レベルは69.7dBであった。
・この期間の5%時間率騒音レベル(L5)は74.2dBであった。
・この期間の50%時間率騒音レベル(L50)は58.9dBであった。
・この期間の95%時間率騒音レベル(L95)は39.4dBであった。

4-3.○○○○日昼間の測定結果
(16:46:01から16:46:55まで)

図:音圧レベル(dB)の経時変化

・この期間の瞬時値最大値は67.0dBであった。瞬時値最大値を記録した期間は複数あり、以下の表の通りとなる。


表.瞬時値最大値を記録した時刻

・この期間の等価騒音レベルは64.4dBであった。
・この期間の5%時間率騒音レベル(L5)は67dBであった。
・この期間の50%時間率騒音レベル(L50)は66.1dBであった。
・この期間の95%時間率騒音レベル(L95)は57.2dBであった。

4-4.○○○○日昼間の測定結果
(8:40:53から17:01:56まで)

図:音圧レベル(dB)の経時変化

・この期間の瞬時値最大値は15:28:57に記録された109.2dBであった。
・この期間の等価騒音レベルは75.0dBであった。
・この期間の5%時間率騒音レベル(L5)は78.2dBであった。
・この期間の50%時間率騒音レベル(L50)は66.4dBであった。
・この期間の95%時間率騒音レベル(L95)は48.0dBであった。

4-5.○○○○日昼間の測定結果
(8:30:48から17:16:35まで)

図:音圧レベル(dB)の経時変化

・この期間の瞬時値最大値は13:09:20に記録された98.1dBであった。
・この期間の等価騒音レベルは76.8dBであった。
・この期間の5%時間率騒音レベル(L5)は83.7dBであった。
・この期間の50%時間率騒音レベル(L50)は63.6dBであった。
・この期間の95%時間率騒音レベル(L95)は47.5dBであった。


図.4-1のグラフ拡大図


図.4-2のグラフ拡大図


図.4-3のグラフ拡大図


図.4-4のグラフ拡大図


図.4-5のグラフ拡大図

5.結論

上記結果より今回の測定では、各期間中の等価騒音レベルがいずれの測定期間でも55dBを超えていることがわかった。また、等価騒音レベルが60dBを超えていた測定期間は4-2、4-3、4-4、4-5、65dBを超えていた測定期間は4-2、4-4、4-5、70dBを超えていた測定期間は4-4、4-5、75dBを超えていた測定期間は4-5であった。
今回の測定が、周囲で何の作業も行われていない、通常の家屋の敷地内、または敷地境界で行われたと仮定すると、これら4-4、4-5の期間は基準値を上回る騒音が発生していたといえるが、これらの音圧が「指定建設作業」及び「特定建設作業」によるものであると仮定した場合、1月21日の5%時間率騒音レベルにおいて指定建設作業の規制基準値である80dBを超えているが、特定建設作業による規制基準値である85dBを超過している期間は存在しない。

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