騒音発生源の方向判定の方法
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本ページでは、騒音測定と分析による「騒音発生源の方向を判定」する方法やプランについて紹介・説明しています。騒音トラブルにおける話合いや騒音問題についてアプローチする際には「騒音の大きさが数値としてどの程度か」といった情報以外に「騒音の方向」が重要視される傾向があるためです。「騒音源の方向をデータ上で判定してほしい」「騒音源の方向を明らかにすることで問題の解決に結びつけたい」といったご要望がございましたら、当社プランをご検討ください。
騒音源の方向を判定する意義
騒音トラブルにおいて騒音が発生する方向は非常に重要な情報です。例えば、話合いの際に「これだけの騒音が発生していることが数値としてはっきりしている」と説明した場合、相手から「でもその騒音はうちで発生しているとは限らない」といった反論を許してしまうケースがあります。つまり、騒音の調査を行う際は「その騒音が基準値を超えているかどうかを明らかにする」とともに、「騒音の方向をデータ上で明らかにする」ことが説明・納得の助けになる訳です。また、設備や機械による騒音問題については「音源の方向」を明らかにすることで騒音発生源の設備や故障している機械を特定できる場合があるため、いずれにせよ、騒音の発生方向を判定することには重要な意義があるといえます。
騒音源の方向を判定するための分析方法について
マンションやアパートなどの集合住宅において、足音や話し声がどちらの方向から発生しているか不明である(隣室なのか上下階なのか、外部からの音なのか)ことは多々あります。また、機械音や設備から発生する音などの場合は感覚によって発生源の方向を推定することが難しい場合があります。感覚でわからない場合には騒音計によるデータの測定や分析が有効となります。当社では以下の原理・分析方法によって騒音源の方向を判定しています。
・騒音の距離による減衰を利用した分析方法
騒音は音源から離れる程、減衰する性質があります(常に同じ大きさで伝わる訳ではありません)。この性質から、ある音源に対して異なる距離で測定を行った場合、騒音は音源に近い程大きく測定され、音源から遠い程小さく測定されます(図1参照)。つまり、2台の騒音計を設置して測定を行えば「音源に近く大きな音が測定される騒音計」と「音源から遠いため小さな音が測定される騒音計」に分かれる訳です。これらの音圧差を比較することで、より音源に近い騒音計がどちらかをデータ上、判明させます。

図1.音源からの距離と音圧減衰の関係例
・騒音発生源による騒音の発生頻度を利用した分析方法
また、上記の原理から、騒音源に近い側の騒音計では、より多くの測定値が遠い側の騒音計を上回ります。この理論から2台の騒音計のデータを全て比較し、各測定期間について、どちらの側で「より大きな音圧がより多く測定されたか」を分析します(図2①参照)。また、この分析によって得られた結果を方向判定の結果として報告書に反映させます(図2②参照)。

図2.測定値比較・分析による騒音発生方向の判定例
なお、上記図1、図2では上下間の方向を判定する際の例を示していますが、当方向分析プランでは横方向や斜め方向など、あらゆる方向に対して判定が可能です。
騒音源の方向を判定したいとき、異音源を調べたいときは
当社では当ページで紹介・説明している方向判定プラン以外にも様々な発生源探索のためのサービスを提供しておりますので、騒音源の方向を調べたい場合や異音源の場所を探りたい場合はお気軽にお問い合わせください(>>お問い合わせはこちらから)。