「入居してからでは手遅れ」騒音不動産物件を見分けるチェックポイント

騒音問題は、近隣トラブルの代表ともいわれるほど身近なもので、入居者は単に不快なだけでなく、程度によっては健康にも影響を及ぼします。したがって、不動産を購入したり、賃貸する際には事前に騒音問題の有無について十分に注意しておく必要があります。しかしながら一方で、騒音問題の有無については単に内見をするだけではその有無をはっきりさせるのは通常困難です。そこで、このページでは、入居前に必ず確認しておきたい、騒音問題のリスクが少ない物件の見分け方についてご紹介します。

要事前確認、騒音問題は入居してからでは手遅れ

騒音問題はひとたび直面すると、個人間での解決が難しいだけでなく、管理会社等を介したとしても解決が難しい場合もあります。結果として、自分か騒音主のどちらかが退去するしかないという例もしばしばみられます。お住まいの住居が分譲であれ、賃貸であれば引越しするとなると大変大きな労力と費用を要することとなります。
したがって、騒音問題は問題に直面してから解決するよりも、そもそも問題に巻き込まれないようにすることが必要で、そのために物件を検討する段階で、騒音問題が発生しないかをよく見極めることが重要となります。

騒音問題が発生している兆候を見抜く


騒音問題が発生している物件には、何かしらその兆候が現れているものです。騒音問題の解決が難しいのは、住人に問題があることに加えて、管理会社が適切に管理を行っていないということが原因となっていることも少なくありません。また、周囲に騒音問題のリスクの高い施設がないかどうかも確認しておきましょう。騒音の兆候は、次のようなポイントから推測可能です。

建物共用部が適切に管理されているか

共用部のメンテナンスが行き届いている物件は、管理会社の管理体制が良く、かつ住人のモラルが高いと考えることができます。このような物件は比較的安心することができます。住人の質やマナー力を判断するには、自転車置場やごみ集積場の使用状況なども参考になります。

掲示板をチェックする

また、玄関、エントランスに設置されている掲示板などに騒音に関する貼り紙がないかどうかも見ておきましょう。騒音に関するマナー等についての貼り紙がある場合は、騒音問題が現在進行中で発生している可能性があります。

不動産会社/管理会社に騒音発生状況を聞く

騒音問題の多くは、住人に問題があります。できれば、上下左右隣にこれまで騒音トラブル事例がなかったどうか、あるいはマンション全体における騒音トラブルの発生状況を不動産会社/管理会社に確認しておきましょう。本当は問題があることを知っているのに教えず、これによって損害が発生すれば不法行為となりますので、発生している場合は隠さず教えてくれるでしょう。
上下左右が小さな子供がいる家庭の場合は、音が出てしまうのはある程度はやむを得ない面もあります。しかしながら特に静かな環境で生活をしたいと希望する場合は、避けておくのが無難です。詳細はプライバシーの問題のため教えてもらえないかもしれませんが、子供やトラブルの有無程度であれば、話が聞けることが多いでしょう。前の住人の退去理由も参考になります。

駐車場付きのコンビニや居酒屋などが近くにないか

騒音問題は、住人間トラブルだけではありません。物件周囲の立地環境についても注意しておく必要があります。
繁華街や駅が近くの場合には、利便性と引き換えに、多少の騒音問題は妥協せざるを得ないものです。しかし、駐車場付きのコンビニや居酒屋の有無については注意しなくてはなりません。どちらも、夜間の来店客による騒音のリスクが大きいからです。
特に駐車場付きのコンビニでは、車の音や駐車場での話し声が長時間続くといった問題が少なくなく、注意が必要です。

騒音問題が発生しにくい物件を選ぶ


騒音問題は、もちろん騒音を発生させている住人や周辺環境に問題があるのですが、建物の遮音力が低いと、小さな音でも不快な騒音と感じてしまう可能性が高くなってしまいます。構造上騒音問題が発生しにくい物件を選択すれば、多少の音では、騒音に悩まされるリスクは少なくなります。物件を選択する場合には、以下の点は必ず確認しておきましょう。

鉄筋コンクリート(SRC、RC)の物件を選択する

建物の構造には、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の3種類がありますが、このうち防音性能が優れているのは、鉄筋コンクリート造です。なお、鉄筋コンクリート(RC)と鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC)の防音性は同程度となっています。

床や壁の厚さを確認する

鉄筋コンクリート造であっても、床や壁が薄いと防音の効果はありません。壁や床の厚さもチェックしておきましょう。
壁の厚さは18mm以上、できれば200mm以上の物件が遮音性能が高いとされています。床については、遮音性能の2つの数値である、軽量衝撃音(LL)および重量衝撃音(LH)の値を確認しましょう。数値が小さいほど遮音性が高くなりますが、音が気にならないためには、おおむねLL45以下、LH55以下を目安に選ぶとよいでしょう。

最上階や角部屋を選択する

最上階や角部屋は、隣接する住人がいないため、騒音問題発生のリスクは下がります。騒音問題で多いのは、上の住人の足音などの生活音ですので、最上階はその点で最も有利といえます。

入居前騒音調査は当社にご用命ください

騒音問題は実際に住んでみないとわからない面もあります。しかし、建物の防音性能は下見の段階でわかりますし、問題が起きそうな要素というのはよく観察してみると見抜くこともできます。今回ご紹介したポイントと合わせて、物件を決める前には、時間帯を変えて何度か環境を下見しておくのがおすすめです。当社では入居前のマンションについて一定期間騒音の発生状況を調査するサービスを提供しております。ご検討の際はぜひご相談ください。

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