官民境界および装置付近における騒音測定と、吸音材、防音シートの音圧減衰効果の分析

[TOC]

 

1.報告概要

○○様のご依頼により、騒音計による測定が行われ、吸音材、防音シートの音圧減衰効果を評価することを目的として、測定値の解析を行なった。

 

2.測定条件

測定日時
 平成2○年○月28日14時○分から翌2時○分まで
(各測定時間の詳細は結果に記載)

測定場所
官民境界及び伸縮装置直下端部(各測定場所の詳細は結果に記載)

3.測定機器と設定

■普通騒音計 NL-42
・周波数重み特性:A特性
・時間重み特性:FAST
・サンプリングレート:1sec

4.測定結果

以下に各測定時間・各測定場所で測定された音圧最大値、及び等価騒音レベルをグラフに示し、表に示す。

4-1.吸音材使用時の各測定における音圧最大値およびその比較

表1.各測定における音圧最大値(dB)

図1:各測定における音圧最大値(dB)

注)
縦軸:音圧(dB)
横軸:表.各測定における等価騒音レベル(dB)のグラフNo

 

4-2.吸音材使用時の各測定における等価騒音レベルおよびその比較

表2.各測定における等価騒音レベル(dB)

図2:各測定における等価騒音レベル(dB)

注)
縦軸:音圧(dB)
横軸:表.各測定における等価騒音レベル(dB)のグラフNo

 

4-3.吸音材・防音シート使用時の各測定における音圧最大値およびその比較

表3.各測定における音圧最大値(dB)

図3:各測定における音圧最大値(dB)

注)
縦軸:音圧(dB)
横軸:表.各測定における等価騒音レベル(dB)のグラフNo

 

4-4.吸音材・防音シート使用時の各測定における等価騒音レベルおよびその比較

表4.各測定における等価騒音レベル(dB)

図4:各測定における等価騒音レベル(dB)

注)
縦軸:音圧(dB)
横軸:表.各測定における等価騒音レベル(dB)のグラフNo

 

 

5.結論

 各測定における音圧最大値、等価騒音レベルの比較を第4章に記載したが、いずれの結果においても前回の測定結果より低い結果が得られている。特に内回り官民境界以外の測定結果は等価騒音レベルで最大20 dB前後の減衰が行われていることから、吸音材、防音シートの音圧減衰効果は高いといえる。 ただ、吸音材のみ使用した場合と吸音材と防音シートを使用した場合とでは、吸音材のみ使用する方が高い音圧減衰効果がある場所もあるため(4-2と4-4の比較より)、設置には選択の必要があると考えられる。また、前回結果から同様の測定結果が得られている内回り官民境界であるが、本来音圧の減衰が行われる所、変化が見られない。これは暗騒音として常時57 dB前後の音圧が存在していることが関係しているとみられ、防音・遮音により音圧の減衰を行うことは難しいことがわかる。ただし、屋外における57 dBの音圧は壁、ガラスなどの障害物によって、周辺住居内には10~20dB程度減衰して伝わることが予想されるため、一般に問題ある数値であるとは必ずしも言えない。

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