電車による振動と騒音に対して鉄道事業者の不法行為が認められた事件

判決

・被控訴人は控訴人らに対して各22万8千円支払うこと
・訴訟費用は1/100が被控訴人の負担

事実

・控訴人は線路に面した地域に住む住人ら。
・被控訴人は鉄道会社。
・原判決では控訴人らの訴えが棄却された。

騒音調査の結果

控訴人らの居宅敷地境界で78dB~96dBの騒音が確認された。

控訴人らの主張

・電車運行による騒音は受忍限度を超えている。
・騒音及び振動により、頭痛、めまい、息苦しさ、パーキンソン氏病、胃痛、神経性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、睡眠不足、いらいらなどの症状が生じた。
・会話、電話、テレビ視聴妨害、勉強、思考等の妨害、家屋の損壊等の被害を受けた。
・控訴人らは被控訴人が経営する鉄道をほぼ利用していないため、公共性がない。
・慰謝料として控訴人一人あたり744,600円の支払が妥当である。

被控訴人の主張

・騒音、振動等の防止等のため一般的、日常的対策を講じてきた。
・騒音、振動等の防止等のため工事施工を行っている。
・控訴人が主張する被害は、情緒被害、睡眠妨害、生活妨害に止まるものであり、本件と必ずしも因果関係があるといえるものは特に存在しない。
・控訴人らは苦情を申し出た以後に居宅の新築や改築を行っているため、既に存在する危険を自ら進んで任意に引き受けたものである。
・上記より損害賠償請求権の行使は制約されるべきである。
・被控訴人が経営する鉄道は生活や経済活動に不可欠なものであり、公共性がある。
・慰謝料は認められない。

裁判所の判断

・被控訴人の電車運行は高度の公共性を有しているといえる。
・在来鉄道の騒音及び振動に対する法的な規制は存在しない。
・被控訴人は控訴人らのために適切な処置をしていることが認められる。
・測定された騒音は、「在来鉄道の新設又は大規模改良に際しての騒音対策の指針について」及び「新幹線鉄道騒音に係る環境基準について」の基準を遙かに超え、その程度は相当高いことが明らかである。
・控訴人らにおいて、身体や健康に対する直接の被害を認めることはできないが、騒音、振動による不快、迷惑などの情緒的影響を受けているということはできる。
・ある程度生活の平穏を侵害されていることは推認されるため、一人あたり22万8千円の慰謝料の支払が相当である。

騒音調査判例pdfリンク 電車による振動と騒音に対して鉄道事業者の不法行為が認められた事件


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