ハウスメーカー様_戸建住宅内における生活騒音に関する再現実験による音圧の測定と分析

1.報告概要

千葉県○○○○、○○○○様の住居内において騒音の測定を行い、騒音値の解析を行なった。この測定は調査員による実験「生活音をあえて出すこと」により、通常の生活の状態を再現しながら行われた。

2.測定条件

2-1.測定場所
千葉県○○○○
2-2.測定日時
○○○○日

3.測定機器と設定

・普通騒音計 
周波数重み特性:A特性
時間重み特性:FAST
サンプリングレート:1sec

4.測定結果

以下に、測定された全期間における音圧のグラフ、各実験を行なった際の騒音計の位置、時間帯、実験を行なった場所、実験の内容、等価騒音レベルを示す。
尚、2階の部屋は玄関への直線距離が近い順にD1、D2、D3とする。また、以下の結果中の「風呂に入る動作一式」とは、共通して、
・風呂場のドアを開けて中に入り、閉める
・風呂のふたを開けて立てかける
・洗面器でお湯を流す
・風呂に入っている音を出すため腕でお湯をかき回し続ける
・シャワーを流す
・風呂のふたを閉める
・風呂場のドアを開けて外に出て、閉める
となる。

4-1.○○○○測定開始から測定終了までの測定結果
043016 0352 11 ハウスメーカー様 戸建住宅内における生活騒音に関する再現実験による音圧の測定と分析
図:音圧レベル(dB)の経時変化

4-2.騒音計を居間中央に設置した際の測定結果

時間帯 実験場所 実験内容 等価騒音レベル
(dB)
10:11:00~10:16:00 無し 暗騒音の測定 38.7
10:18:06~10:18:38 居間 シャッターを閉じる 59.7
10:19:52~10:20:10 居間 ガラス戸の開閉 60.8
10:20:51~10:21:20 居間 シャッターを開ける 43.9
10:22:31~10:22:58 居間 ガラス戸の開閉 43.2
10:29:58~10:35:00 居間 生活音※1 58.2
11:27:55~11:31:00 D2 実験※2 36.9
11:34:10~11:34:30 居間 階段前引き戸の開閉 54.3
10:35:00~11:35:20 居間 風呂場横押戸の開閉 56.4

※1.上記「生活音」には以下の作業が含まれる。
・コーヒー豆を挽く
・食器棚の開閉
・コーヒーの準備のためカップなどを用意する
・食器洗濯機の作動開始音
・台所の押戸の開閉を行う
・台所の水道で水を流す

※2.上記「実験」には以下の動作が含まれる。
・ドアの開閉
・ウォークインクローゼットの扉の開閉
・クローゼットの扉の開閉
・歩き回る

4-3.騒音計を居間パソコン前、椅子の位置に設置した際の測定結果

時間帯 実験場所 実験内容 等価騒音レベル
(dB)
10:47:50~10:49:00 D1 エアコンの動作 45.7

4-4.騒音計を台所に設置した際の測定結果

時間帯 実験場所 実験内容 等価騒音レベル
(dB)
10:38:00~10:41:00 風呂場 風呂に入る動作一式 57.4
10:41:00~10:42:24 居間 食器洗濯機の動作音 56.1
11:17:45~11:19:20 D3 実験※3 40.5

※3.上記「実験」には以下の作業が含まれる。
・出入りする扉の開閉
・クローゼットの扉の開閉
・歩き回る

4-5.騒音計を風呂場に設置した際の測定結果

時間帯 実験場所 実験内容 等価騒音レベル
(dB)
11:45:00~11:48:00 居間 生活音※4 60.3
11:52:15~11:52:25 隣の家 車のドアを閉じる 42.3

※4.上記「生活音」には以下の作業が含まれる。
・食器棚全部、冷蔵庫などの開閉
・食器を用意する
・食器洗濯機の動作音
・台所の水道で水を流す

4-6.騒音計をD1に設置した際の測定結果

時間帯 実験場所 実験内容 等価騒音レベル
(dB)
11:06:40~11:08:00 D2 カーテンの開閉 44.2
11:08:50~11:09:00 D2 ドアの開閉 50.0
11:10:35~11:10:45 D1 スイッチのオンオフ 63.0

4-7.騒音計をD2に設置した際の測定結果

時間帯 実験場所 実験内容 等価騒音レベル
(dB)
11:03:00~11:03:30 D1 カーテンの開閉 38.0
11:04:20~11:04:28 D1 ドアの開閉 46.6
11:10:35~11:10:45 D2 スイッチのオンオフ 62.9

4-8.騒音計をD3に設置した際の測定結果

時間帯 実験場所 実験内容 等価騒音レベル
(dB)
10:51:40~10:54:33 風呂場 風呂に入る動作一式 37.1
11:11:50~11:12:00 D3 スイッチのオンオフ 62.9
11:38:00~11:42:15 居間 生活音※5 36.9
11:53:50~11:54:00 隣の家 車のドアを閉じる 35.4

※5.上記「生活音」には以下の作業が含まれる。
・食器棚全部、冷蔵庫などの開閉
・食器を用意する
・台所の水道で水を流す
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図.全時間帯のグラフ拡大図

5.結論

千葉県○○○○は、第1低層住居専用地域であり、この住所における環境基本法による基準値は、
・午前6時から午前8時まで:45dB以下
・午前8時から午後7時:50dB以下
・午後7時から午後10時まで:45dB以下
・午後10時から翌朝の午前6時まで:40dB以下
 となる。ただし、上記の環境基準は「生活騒音」の場合に適用されるもので
ある。生活騒音は「生活を営む上で発生し、他住戸で基準値を超える音」と
定義されるため、上記結果から環境基準法が適用されるとは考えにくい。
このため以下の図を用意した。
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上の図は環境省が一般の目安としているものであり、以下はこれらを踏まえた上での結論となる。

まず、今回の測定では、上記4-2から暗騒音(今回の件では部屋に誰もいない状態での等価騒音レベル)は38.7dBである。これを他のデータと比較していくと、ほとんどのデータがこれを上回る数値を出していると言える。ただ、これは「人が住んでいない状態」と変わらないものであり、住人が住んでいる場合、上記の結果は妥当なものと考えられる。特に、4-2から4-8の黒文字で示される等価騒音レベルは「騒音計が同室内にある状態」で測定された結果から得られたものであるため、これらと上記の【騒音の目安】を比較すると、およそ銀行の窓口周辺や博物館内と変わらない状態であるといえる。
次に、「騒音計が同室内にない状態」での等価騒音レベルの比較であるが、これは4-2の暗騒音と、4-2から4-8の赤文字で示される等価騒音レベルを比較することで可能である。注目すべき点が2点あるため、以下にまとめた。
・居間、パソコン前に騒音計を設置した際のエアコン動作音室外機からの騒音であると考えられる。室外機は外部に設置してある為、他の家でも同様の結果が得られる可能性はある。ただ、これは音圧の距離減衰や周辺住居の壁による音圧の減衰効果を考えると妥当である。
・風呂場の壁面、及び天井について騒音計を台所に設置して風呂場で実験を行なった場合と、騒音計を風呂場に設置して台所で作業を行なった場合では、それぞれ暗騒音を超える数値は出ているが、いずれも上記の【騒音の目安】を参考にした場合、特に問題となる数値とは言えない。
尚、他の赤文字と暗騒音のデータ比較は【騒音の目安】からも特に注目点が無い為、割愛する。


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