騒音の性質:反射、透過、吸収

山で大きな声を出すと、少し遅れて自分の声が返ってきます。やまびこと呼ばれるこのような現象は音の反射の特性を示しています。音は空気以外の異質なものと接触すると反射(跳ね返る)、透過(突き抜ける)、吸収(無くなる)といった変化が生じます。通常これらの変化はどれか一つだけが発生するわけでは無く、3つの組み合わせで生じます。

例えば板に対して音が入射するとその一部は反射し、残ったエネルギーが板に伝わり(板自体が振動するエネルギーに変換される)一部は板自身に吸収され(例えば熱エネルギーになる)残った一部が再度音として透過し、伝わります(再放射)。

騒音の反射・吸収・透過

ちなみに入射したエネルギーに対する透過する割合の事を透過率と言い、透過によって見かけ上減衰した音圧レベルの事を透過損失と言います。騒音対策を行う場合は透過損失が遮音性能と同じ意味で使われ、透過損失の大きい材料や材質ほど、騒音対策には適していると言えます。透過損失は材料が重い(密度が高い)、厚さが多きいほど大きくなります。
透過率が透過する割合を示すのに対して「吸音率」は反射する割合を示す指標です。例えばスポンジのような多孔質体は音が入射すると材料内部で熱に変換するする特徴を有しており、つまり吸音率が高いと言えます。
このように騒音の対策を行う場合は材料の透過率や吸音率を適切に組み合わせて騒音値を適切にコントロールしています。

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