マンション室内における騒音の測定とA特性とC特性のオールパス値(AP値)の比較分析

1.報告概要

○○株式会社様のご依頼により、周波数解析用騒音計による調査が行われ、測定データの解析・分析を行なった。

2.測定条件

測定日時
平成28年○月19日4:21:46~○月20日15:24:52
※測定は上記日時内に断続的に行われている。各測定時間については詳細を結果に表記
測定場所
 ○○ビル ○○号室内

3.測定機器と設定

■測定機器
普通騒音計
NL-22
■設定
・測定量:単発騒音暴露レベル(LE)
周波数重み特性:C特性(AP値のみA及びC特性)
時間重み特性:FAST
・解析周波数範囲:1/3オクターブバンド分析による12.5Hz~16kHz
サンプリングレート:10sec
※AP値(オールパス値)
瞬時音圧を周波数分析せず、直接平均パワーを求めてレベル化した値
※A特性
人間の耳を考慮し、周波数毎の音圧に補正をかける特性
※C特性
人間の耳を考慮せず、周波数毎の音圧に補正をかけない特性

4.測定結果

以下に各測定におけるAP値(dB)、また、中心周波数毎の音圧(dB)を
グラフ、及び表に示す。
4-1.各測定におけるAP値の比較

図1:AP値(dB)の比較

表1:AP値(dB)の比較

4-2.各測定における中心周波数毎の音圧比較

図2:中心周波数毎の音圧比較(縦棒グラフ)


図3:中心周波数毎の音圧比較(折れ線グラフ)


表2:中心周波数毎の音圧比較A


表3:中心周波数毎の音圧比較B


表4:中心周波数毎の音圧比較C


表5:中心周波数毎の音圧比較D


図.図1拡大図


図.図2拡大図


図.図3拡大図


5.結論

A特性及びC特性におけるAP値の最大値は、○月19日4:21:46の測定において記録されている。また、A特性及びC特性におけるAP値の最小値は、○月20日15:24:42の測定において記録されている。ただ、AP値は○月20日15:24:42のデータのみ、他のデータと20~30dB前後の差があり、その他のデータについてはそれほどの差はないと考えられる。
周波数毎の音圧については○月19日5:00:28における測定で、他と比較し非常に特異なデータが記録されていることがわかる。グラフ形状及び表を見てわかる通り、4kHzの中心周波数帯において比較的高い音圧を記録し、かつ、4kHzの音は人間の耳には高い音と知覚されやすい。なお、その他のデータについては、次点で○月19日4:21:46の測定結果が4kHzにおいて高い数値を記録しているといえる。

低周波音とは
法人・事業所・各種団体様
騒音訴訟と判例 騒音トラブル事件簿

リンク

リンク

問い合わせリンク