ビルメンテナンス会社様、エレベーターに関する稼動騒音および暗騒音(環境騒音)の測定と評価

1.報告概要

株式会社○○様のご依頼により、当社調査員が騒音計による測定を行い、騒音値の解析を行なった。

2.測定条件

測定日時
平成26年○月○○日0:00:00から2:00:00まで

※測定は上記期間中、断続的に行われた。

3.測定機器と設定

・普通騒音計 NL-42EX
・周波数重み特性:A特性
・時間重み特性:FAST
・サンプリングレート:1sec

4.測定結果

以下に測定された音圧の経時変化グラフ及び最大音圧、等価騒音レベルを示す。また、測定が行われた各期間において、観測された事象を記す。

4-1.○月○日夜間における測定結果
(○月○日0:16:40~0:16:50)

図:音圧レベル(dB)の経時変化
注)
縦軸:音圧(dB)
横軸:時間

・この期間の最大音圧は34.2 dB、等価騒音レベルは32.8 dBであった。
※等価騒音レベル:音圧をエネルギー換算し平均化したもの。
・この期間の測定は外部エレベーター非作動時に行われた。
・この結果を【暗騒音測定結果】とする。
※暗騒音:ターゲットとなる騒音が発生していない期間の音圧。

4-2.○月○日夜間における測定結果
(0:18:36~0:18:46)

図:音圧レベル(dB)の経時変化
注)
縦軸:音圧(dB)
横軸:時間

・この期間の最大音圧は32.7 dB、等価騒音レベルは32.3 dBであった。
・この期間の測定は外部エレベーター作動時に行われた。

4-3.○月○日夜間における測定結果

(0:25:05~0:25:20)

図:音圧レベル(dB)の経時変化

注)
縦軸:音圧(dB)
横軸:時間
・この期間の最大音圧は46.7 dB、等価騒音レベルは41.3 dBであった。
・この期間の測定は外部エレベーター非作動時に行われた。
・この測定は部屋天井ライト付近からの水滴のような音の音圧測定のために
行われたものである。

4-4.○月○日夜間における測定結果

(1:38:23~1:38:33)

図:音圧レベル(dB)の経時変化
注)
縦軸:音圧(dB)
横軸:時間
・この期間の最大音圧は33.6 dB、等価騒音レベルは32.3 dBであった。
・この期間の測定は外部エレベーター作動時に行われた。

5.結論

測定結果を第4章に記載したが、エレベーター作動時及び非作動時の音圧を比較すると、最大値に1.5 dBの差、等価騒音レベルに0.5 dBの差と、凡そ誤差の範囲といえるような差しか無く、このため調査場所における騒音の発生とは無関係であることが強く示唆される。且つ、当日調査員は調査場所住居隣室からの衝撃音を確認しており(凡そ36 dB前後)、調査場所住居住人によると、「住人が被害を受けている騒音は隣室からのもの」、「エレベーター作動時とは無関係」とのことである。当日調査員もエレベーター作動前に上記隣室からの衝撃音を確認しているため、住人からの報告は極めて正当性が高いものと考えている。

また、調査場所となった住居のライト付近から聞こえた水滴のような音に関しては、最大音圧が46.7 dBと比較的高く、この音圧は今回の調査における最大音圧である。住人からの報告によると、この水滴のような音は上階住人が水を使用する際から聞こえ始め、使用停止(と思われる)時刻から約2~3時間でほぼ停止するとのことである。

低周波音とは
法人・事業所・各種団体様
騒音訴訟と判例 騒音トラブル事件簿

リンク

リンク

問い合わせリンク