太陽光発電所(メガソーラー施設)における低周波音レベルの測定と参照値(基準値)との比較

1.報告概要

株式会社○○様のご依頼により、低周波音レベル計、騒音計による測定を行い、測定値の解析を行なった。

2.測定条件

■測定日時
平成○○年○月23日12:42から13:10まで
※測定は当期間に断続的に行われた。
■測定場所
○○県○○市○○○-○
○○○○太陽光発電所 敷地内A地点
発電所近隣住宅庭B地点
発電所敷地外C~E地点
地面及び障害物から約120cmの位置
※A~E地点の概略図は以下

図.測定場所

3.測定機器と設定

■低周波音レベル計:NA-18A
・周波数重み特性:G特性
・分析周波数範囲:1/3オクターブ分析
・時間重み特性:SLOW
・サンプリングレート:1min

■普通騒音計:NL-22
・周波数重み特性:A特性
・時間重み特性:FAST
・解析周波数範囲:20Hz~16kHz
・データ表示:1/3オクターブバンド分析
・サンプリングレート:1min

4.測定結果

以下に測定場所の各地点で測定されたG特性音圧レベル平均値を示す。また、周波数毎の音圧レベルをグラフ、及び表に示す。尚、以下では5~80Hzの周波数帯は低周波音レベル計による測定結果を、それ以上の周波数帯については普通騒音計による測定結果を示している。また、以下では5~80Hzの周波数帯について環境省による参照値との比較を行っている。
※環境省によると、G特性音圧レベル平均値が92dB以上であれば、20Hz以下の超低周波による苦情の可能性が考えられるとされる。加えて、1/3オクターブ分析結果において、環境省による「低周波騒音による心身に係る苦情に関する参照値」と、「低周波騒音の物的苦情に係る参照値」との比較では、参照値を超えると低周波音の被害がありえるとされる。

4-1.各地点におけるG特性音圧レベルの測定結果比較

図.A~E地点のG 特性音圧レベル平均値(dB)

表:A~E地点のG特性音圧レベル平均値(dB)
・全測定地点において92dBを超える音圧は測定されていない。
・G特性音圧レベルが最も大きいのはA地点、次いでC地点である。

4-2.A地点における低周波音の測定結果1
(心身に係る苦情に関する参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯(Hz)
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:心身に係る苦情に関する参照値

表.心身に係る苦情に関する参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は環境省による「低周波騒音による心身に係る苦情に関する参照値」を50Hz、63Hz、80Hzの周波数帯において超過している。

4-3.A地点における低周波音の測定結果2
(物的苦情に係る参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:物的苦情に係る参照値

表.物的苦情に係る参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は、環境省による「低周波騒音の物的苦情に係る参照値」を全ての周波数において超過していない。

4-4.B地点における低周波音の測定結果1
(心身に係る苦情に関する参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯(Hz)
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:心身に係る苦情に関する参照値


表.心身に係る苦情に関する参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は環境省による「低周波騒音による心身に係る苦情に関する参照値」を全ての周波数において超過していない。

4-5.B地点における低周波音の測定結果2
(物的苦情に係る参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:物的苦情に係る参照値

表.物的苦情に係る参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は、環境省による「低周波騒音の物的苦情に係る参照値」を全ての周波数において超過していない。

4-6.C地点における低周波音の測定結果1
(心身に係る苦情に関する参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯(Hz)
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:心身に係る苦情に関する参照値

表.心身に係る苦情に関する参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は環境省による「低周波騒音による心身に係る苦情に関する参照値」を80Hzの周波数帯において超過している。

4-7.C地点における低周波音の測定結果2
(物的苦情に係る参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:物的苦情に係る参照値

表.物的苦情に係る参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は、環境省による「低周波騒音の物的苦情に係る参照値」を全ての周波数において超過していない。

4-8.D地点における低周波音の測定結果1
(心身に係る苦情に関する参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯(Hz)
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:心身に係る苦情に関する参照値

表.心身に係る苦情に関する参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は環境省による「低周波騒音による心身に係る苦情に関する参照値」を全ての周波数において超過していない。

4-9.D地点における低周波音の測定結果2
(物的苦情に係る参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:物的苦情に係る参照値

表.物的苦情に係る参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は、環境省による「低周波騒音の物的苦情に係る参照値」を全ての周波数において超過していない。

4-10.E地点における低周波音の測定結果1
(心身に係る苦情に関する参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯(Hz)
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:心身に係る苦情に関する参照値

表.心身に係る苦情に関する参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は環境省による「低周波騒音による心身に係る苦情に関する参照値」を全ての周波数において超過していない。

4-11.E地点における低周波音の測定結果2
(物的苦情に係る参照値との比較)

図.各周波数帯における等価騒音レベル(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯
※ 青:各周波数帯の測定結果(等価騒音レベル)
赤:物的苦情に係る参照値

表.物的苦情に係る参照値と各周波数帯の測定結果
・今回の測定により得られた測定結果は、環境省による「低周波騒音の物的苦情に係る参照値」を全ての周波数において超過していない。

4-12.各地点における低周波音の測定結果比較

図.A~E地点における周波数帯5~80Hzの音圧比較(dB)
※ 縦軸:dB  横軸:中心周波数帯
※ 青:A地点の測定結果(等価騒音レベル)
赤:B地点の測定結果(等価騒音レベル)
緑:C地点の測定結果(等価騒音レベル)
紫:D地点の測定結果(等価騒音レベル)
水色:E地点の測定結果(等価騒音レベル)

表:A~E地点における周波数帯5~80Hzの音圧比較(dB)

4-13.各地点における高周波音の測定結果比較

図.A~E地点における周波数帯16kHzの音圧(dB)

表:A~E地点における周波数帯16kHzの音圧(dB)
・周波数帯16kHzの音圧レベルが最も大きいのはA地点、次いでC地点である。
・周波数帯16kHzの測定下限周波数は14253.9Hz、測定上限周波数は17960.0Hzである。

5.結論

低周波音レベル計による測定結果から、G特性音圧レベルについては参照値を超える値は記録されていない。このため、G特性音圧レベルの観点からは、測定場所の各地点において被害を及ぼし得る低周波音の発生は確認できない。
次に、各測定地点における各周波数帯の測定結果から、A地点及びC地点では参照値を超える値が記録されている。したがって、発電施設敷地内及び敷地角にあたる場所(歩道)に長時間滞在することがあれば、低周波音により心身に被害を受ける可能性がある。
また、16kHzの周波数帯(測定下限周波数14253.9Hz、測定上限周波数17960.0Hz)における高周波の測定結果から、A地点及びC地点では一般的な値を突出した数値が記録されているため、これらの地点に長期間滞在することがあれば高周波音により被害を受ける可能性がある。
尚、高周波音による被害については基準値や参照値のような比較可能な値は存在しないが、一般的な家屋の屋内(無人状態)において測定を行った場合、16kHzの周波数帯の測定結果は3.7~6.8 dB程度※である。
以上より、今回の測定において被害を及ぼし得る可能性がある地点はA地点及びC地点であり、その他の地点については音圧による被害を受ける可能性は低いといえる。
※日本騒音調査調べ:無人の室内にて30回以上の実験測定を行った結果

6.参照値の根拠

環境省発表の「低周波騒音による心身に係る苦情に関する参照値」
「低周波音の物的苦情に関する参照値」より


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