低周波音・低周波騒音とは /その特徴と測定


近年低周波音に関する苦情件数は増加の一途をたどっています。特に空調機・エアコンの室外機、ヒートポンプを用いた給湯器であるエコキュートや家庭用燃料電池コージェネレーションシステムエネファーム、ガスエンジンで発電を行うエコウィル、冷蔵庫などを発生源とする低周波音・低周波騒音の苦情件数が増えていると考えられます。

低周波騒音の苦情推移 (1)

低周波音(低周波騒音)とは

一般的に人間が耳で聞き取れる音は20Hz(ヘルツ)~2万Hz(ヘルツ)の間といわれており、100ヘルツ以下の音を低周波音、特に20ヘルツ以下の耳で聞き取れない音の事を超低周波音と呼ばれています。
人の耳は周波数によって聞こえやすさ(感度)が異なり、一般的に2000~5000Hz付近の音が聞こえやすいとされています。一方で低い周波数の音は、人間の耳の感度が低くなるため、音として認識しにくくなります。

低周波騒音

低周波騒音の特徴

一般的に音は距離によって減衰しますが(小さくなりますが)低周波音(低周波騒音)は、高い周波数に比べて距離によって減衰しにくいという特徴があります。したがって遠方では高い周波数よりも影響が大きくなる傾向があります。

低周波騒音の影響は二つ

低周波音・低周波騒音は耳では聞こえにくいものの、建物や家具の振動(物的影響)、あるいは不快感・圧迫感(心身に係る影響)に対して影響があります。そして、長い間低周波音に晒されていると、頭痛、イライラ、不眠、肩こり、動悸(どうき)、耳鳴り、しびれ、だるさ、微熱、食欲不振などの不定愁訴という非定型の症状が発生すると言われています。(>>健康被害に関してさらに詳しく

低周波音(騒音)の測定調査と基準値

残念ながら現在のところ低周波音に関する基準値(騒音における受忍限度)は明確になっていません。現在は以下に示す環境省が定めている「低周波音による物的苦情に関する参照値」「低周波音による心身に係る苦情に関する参照値」が実質的な基準値の一つになっています。
これらの参照値は周波数ごとに音圧レベル(db)の値が異なるため、参照値を超えるか否かを判断するためには周波数及び音圧レベルを測定できる低周波音レベル計等の測定器によって音を測定する必要があります。

低周波騒音の基準値

低周波騒音の発生源

前述のエアコンや空調機の室外機、エコキュートの様な給湯器の他に下記の様な装置が低周波音の発生源となっています。
・送風機(集塵機、乾燥機、空調機冷却塔等)
・圧縮機・コンプレッサー
・ディーゼル機関(ディーゼル機関を用いる船舶、非常用発電装置、バス、トラック等)
・真空ポンプ(ロータリーブロワ、脱水ポンプ)・風車
・振動ふるい(類似の振動コンベア、スパイラルコンベア、破砕機等)
・燃焼機械(ボイラー、加熱炉、熱風炉、転炉、焼結炉、焼成炉、電気炉、ロータリーキルン、キューポラ等)
・ジェットエンジン(ジェットエンジンを用いる航空機)、ガスタービン(非常用発電装置等)
・ヘリコプター・機械プレス・鉄道トンネル
・治水施設(ダム、堰堤等)・ガスエンジン・変圧器

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低周波音は測定器が高額であるため、従来騒音計よりもさらに調査料金が高額となり、調査することが非常に困難でした。当社では少しでも調査がしやすい様価格を抑えて低周波音を調査・測定するサービスを提供しています。
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